里山で美しく生きる。

ミクロな世界

銘醸地の土中でもバクテリアは多様な代謝物質を産出しているのだろう。

 
バクテリアがいないと地球はゴミだらけになる。有益なバクテリアは人間や自然環境の物質循環サイクルに必要不可欠なわけで、農業生産にもこれらバクテリアのリサイクル機能は深く関わっている。肥料分の吸収に大きく関わり、作物がそのままでは吸収出来ない土中の養分を吸収しやすくしたり、春から秋にかけての栽培期間に葉で受けた太陽光を作物の根を通じて、まるで作物の体内を光ファイバーの様に利用し感じ取る事が出来るのである。その季節に応じて根への作用を変え、作物の生育終盤に旨味や栄養分の蓄積を左右させている。作物とバクテリアは互いに交信し、各々が作りだせない物をやりとりし、味や品質を変化させている。

水耕栽培が味気ないイマイチ味がのらないのは、このバクテリア群をうまく使わないので、野菜の形はしているがコクが出ないということだ。極端な話をすると、ワインの原料葡萄を作る栽培者は未来永劫に水耕栽培をしないはずだ。水耕栽培でもブドウは出来るが、そのブドウから作られたワインの味を考えれば…。

人には観えない世界が大きく関わる事の事象である。一級シャトーほど土中のバクテリアを意識するだろう。

この記事を書いたのは…
尾藤光一

有限会社尾藤農産代表取締役。
誰よりも土を愛し、野菜を愛する農耕人。
野菜の生産や販売だけでなく、
地元・十勝のブランドを海外へ打ち出していく
活動も意欲的に行っている。

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