里山で美しく生きる。

今も生かされている先人の知恵

ビートが移植されて間もない畑。昨年は小麦が植えられていました。どこまでも続く防風林も芽室町の景観の特徴です。

 

一面の銀世界だった畑も雪がとけて土が顔を出し、春の訪れと同時に、あちこちの畑でまきつけ作業にトラクターが慌ただしく動いています。ビート(砂糖の原料)やじゃがいも、豆類、スイートコーンなどなど、次々と畑に種が蒔かれていきます。

昔から、「小豆の種まきはカッコウが鳴いてから」という言い伝えがあります。これは、カッコウが鳴くと霜の心配が無いことから、“霜に弱い豆を蒔いても大丈夫”という昔の人の経験からくる言葉です。この他にも天気にまつわることわざはたくさんありますが、先人が生きる糧として作物を作るために自然と向き合ってきた経験から語り継がれてきたのでしょう。

近ごろでは、農業経営の大規模化、圃場区画の大規模化にともない、ドローン(小型無人飛行機)とGIS(地理情報システム)を活用した営農や圃場の管理、GPS(衛星測位システム)を搭載したトラクターの自動操舵によって圃場の精密な走行管理といった、農業のIT化が進んでいます。このような最新技術を活用した新たな農業は“スマート農業“などと言われたりしていますが、先人の言い伝えも時代を超えてしっかりと受け継がれ、今もなお語り継がれています。計り知れない様々な苦労から得た先人の知恵は、これからの時代の農業にとっても守っていきたいものの一つです。


最新IT技術搭載のトラクターは圃場のトレーサビリティ管理も行うことができる。
この記事を書いたのは…
吉田知浩

吉田農場 代表
MEMUROワインヴァレー研究会 会長
食べてくれた人が喜んでくれるように「愚直に、おいしい野菜づくり」目指す、芽室町の農業者。
人柄の良さがにじみ出た素敵な笑顔の持ち主。
誰も怒った顔を見たことがないとか…

食の担い手たち