里山で美しく生きる。

命の水(オー・ド・ヴィ)

2018.1.12

命の水と呼ばれる酒がある。その代表格がコニャックでワインを蒸留したブランデーだ。
ブランデーは果実酒を蒸留した酒の総称なので、ブドウ酒以外の果実(リンゴやナシなど)酒を蒸留したものも含まれる。蒸留によって濃縮された高いアルコール度数は、身体を熱くほてらせるところから健康に寄与する酒として愛飲されてきた。蒸留酒は原料の違いによって生成される酒の呼び名が違い、大麦やトウモロコシなどの穀物から出来る醸造酒からだとウィスキーとなり、力強いストレートな味わいから男の愛好家が多い(たぶん?)。個人的にはブドウの仲間の酒として複雑で柔らかい香味のブランデーの方が好きだ。フランスのコニャック地方はワインの銘醸地ボルドーのすぐ北に位置するが、高級なワインを醸造するにはブドウの糖度が低く酸度も高く難しい土地であった。しかし、ここでも逆転の発想があった。
ワインを蒸留して酒の寿命を延ばす工夫をしたのであるが、それ以上に命の
水(オー・ド・ヴィ)を高品質とするために必要不可欠な豊かな酸を持つブドウ酒を蒸留によって活かしているのである。我々北国でも豊富な酸を持つブドウが採れる。新年にはその酸を生かす酒造りの楽しい夢を見たいと今宵もワイングラスがすすむのである。

この記事を書いたのは…
内藤彰彦

ワイン醸造研究家。MEMUROワインヴァレー構想に欠かせないワイン造りのプロとして、専門家の視点からプロジェクトを支援。『まさか還暦を迎えてからこんな大きな挑戦をするとはね…やるからには…命をかけよう』

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