里山で美しく生きる。

シャトーの伝統と美

メルローの畑を背景に…📷

 
MEMUROワインヴァレー研究会(米田薫会長)会員とその応援団一行15人が。6月23日から29日までワインの本場フランスを訪問。旅の前半にはボルドー地方を訪れ、名門ワイナリー(醸造所)を見学。同行した内藤彰彦里山デザイン研究所葡萄・ワイン醸造アドバイザーからツアーの様子を寄稿してもらった。

サッカー大会ユーロ2016開催でざわめくパリから入国。フランスは自他とも認めるワイン王国。その中で最も格式高い名門シャトーが立ち並ぶボルドーにおいて、伝統を守りつつ高品質を維持する巧みさを学ぶ旅となった。

最初に訪れたワイナリーは、ボルドーの町に近いペサック・レオニャン地区のシャトー・パプ・クレマン。グラーブの格付けを持つ古くからの銘醸ワイナリーである。現在も非常に高い品質を保っているその神髄を選果台に見ることができた。なんとブドウの房を機械使わずに100人の手で除梗し、選び抜いた果実だけからワイン醸造するこだわりだ。13世紀から続く伝統を継承しつつ高品質維持への挑戦は、見習うべき姿勢だ。

二つ目のワイナリーは、同じ地区にあるボルドー五大シャトーの一角、シャトー・オー・ブリオン。一貫性ある品質のワイン造りと古い独特な型をしたワインボトルが有名で、今回の旅で最も楽しみにしていたワイナリーだ。試飲した2007年産はまだ若い印象を受けたが、長期熟成後の味わいを夢見させてくれた。

三つめのワイナリーは、二手に分かれて訪問。我々のチームは城壁に囲まれた世界遺産の街サン・テミリヨンへ。ほぼメルロー100%のワイン造りを行う73歳のラリバンさんが経営する小さなワイナリーだ。石灰岩を切り出した歴史ある地下蔵での試飲は幻想的で中世にタイムスリップしたかのようだった。

最後のワイナリーは、翌日の訪問となったがサン・テミリヨン地区としては最大の広さを誇るシャトー・フォンブロージュ。ワインもさることながら素晴らしい庭園とシャトーホテルも併せ持つ観光にも力を入れたワイナリーだ。しっかりと管理されたメルローのブドウ畑を背景にした記念撮影はボルドーツアーを締めくくる感動の瞬間だった。

今回訪れたいずれのワイナリーも来場者に見られる「美」の意識と、歴史ある伝統を巧みに利用した表現が印象的だった。世界のワイン造りを牽引するボルドーで最高水準の品質と技術に触れることができた。さあ、次は、厳しい自然環境の芽室でワイン王国十勝をつくる挑戦だ。

 

この記事を書いたのは…
内藤彰彦

ワイン醸造研究家。MEMUROワインヴァレー構想に欠かせないワイン造りのプロとして、専門家の視点からプロジェクトを支援。『まさか還暦を迎えてからこんな大きな挑戦をするとはね…やるからには…命をかけよう』

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