里山で美しく生きる。

次世代に引き継ぎたい”町の宝物”

photo by Kiho.E

澄み渡る青空の日でも、外はマイナス10℃以下。キリキリと突き刺すように感じる、凜とした空気に包まれた十勝の冬。12月はすでにその厳しさを迎えています。

そんな北海道十勝の景観をつくる要素の一つに「防風林」があります。芽室町にある「10線防風保安林」は、全長9200m、幅65mの規模を誇る、長さが日本一と言われる防風林です。9.2㎞…どのくらいの距離かと言いますと、東京駅から山手線で品川方面へ、五反田駅の手前くらいまで、と言うと関東圏にお住いの方には想像が付くでしょうか。この距離の防風林が一直線に整然と並んでいるのです。面積でいうと東京ドーム約11個分。全体像は飛行機に乗らないと見られませんね。

十勝の開拓以来、農作物を強風被害から守る大切な役割をはたしてきた防風林。日高山脈から吹き下ろす強風により蒔いた種や肥料、表土が飛ばされる被害から守り、さらに気温を上げたり、土の水分の蒸発を抑えるなどして畑を守ってきました。本来の防風林としての役割の他に山菜やキノコ、鳥やエゾリスなどの生息地として、十勝らしい風景と環境・生態系を支える自然の宝庫にもなっています。この「10線防風林」は、次世代に引き継ぎたい芽室の宝物として町が指定する “芽室遺産”に選定されています。

次世代に引き継ぎたい町の宝物…そんなワイナリー、ワイナリーヴィレッジを目指して、ここ芽室町での歩みが進んでいます。

この記事を書いたのは…
惠田喜歩

株式会社十勝里山研究所取締役、MEMUROワインヴァレー研究会所属。十勝芽室町に移り住み11年。大好きな芽室町をたくさんの人に知ってもらいたい、地域の里山に新たな風を吹かすことができたら…と、MEMUROワインヴァレー構想に参画。

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